宝ヶ池

7月26日、個人的に宝ヶ池に行こうと考えていたところ、折しも一緒にきのこを探したいという方がいらっしゃいました。

折角なのでメンバーに募集をかけ、灼熱の太陽のもと、総勢7人できのこを探すことになりました。

 

集合後、まずは売店側の切通しへと向かいます。

最初に見つかったのはマンネンタケでした(1)。

2015/07/26 宝ヶ池 マンネンタケGanoderma lucidum

マンネンタケ (1)

大きな子実体は「縁起がいい」として置物にもされるという本種。

今回のプチ観察会の瑞祥だったのかもしれません。

 

このほか、切通しにはキヒダタケ(2)(3) やアワタケの仲間、ヒメオツネンタケなどの菌根菌が並びます。

2015/07/26 宝ヶ池 キヒダタケ (広義) Phylloporus bellus s.l.

キヒダタケ (広義) (2)

2015/07/26 宝ヶ池 キヒダタケ (広義) Phylloporus bellus s.l.

キヒダタケ (広義) 裏面 (3)

このキヒダタケの青変性は弱く、ほんの少し変色が認められた程度でした。

 

ここまではきれいなきのこを見ることができましたが、その後はしばらく乾燥して面影をなくしてしまった子実体ばかりが続きました。

3日ほど前に雨が降ったとはいえ、真夏の陽気にあてられて地表はカラカラで、きのこには苦しい時期の到来を感じさせます。

 

池の向こう側に着いたところで、ピンク色のひだをもつイッポンシメジ属のウスキモミウラモドキや、ベニタケ属の可憐なニオイコベニタケ(4)が見つかり、久しぶりのまともな状態のきのこに皆テンションが上がります。

2015/07/26 宝ヶ池 ニオイコベニタケ Russula bella

ニオイコベニタケ (4)

ニオイコベニタケは「カブトムシ臭」と呼ばれる、言葉に形容しがたい、カブトムシを飼っていたおがくずのような匂いがします。

写真の子実体はそうでもなかったのですが、この次に見つかった子実体はなかなかのカブトムシ臭があり、参加者の皆さんも「カブトムシ臭」という名前に納得だったようです。

 

そんな中、そこから少し歩いたところに謎のきのこが現れました(5)(6)。

2015/07/26 宝ヶ池 テングタケ属の一種 Amanita sp.

ヘビキノコモドキ近縁種 (5)

2015/07/26 宝ヶ池 テングタケ属の一種 Amanita sp.

ヘビキノコモドキ近縁種 (6)

テングタケ属の一種ですが、つぼなどが徐々に赤変する不思議なきのこです。

ヘビキノコモドキの近縁種なのだそう。

 

そのすぐそばでは、人生初のきのこ観察だという参加者の方が、初めて自力できのこを発見して喜びを満ちあふれさせていました。

その記念すべき第一号となったのはキソウメンタケでした(7)。

2015/07/26 宝ヶ池 Clavulinopsis helvola

キソウメンタケ (7)

さらにその真横にはテングノメシガイも(8)。

2015/07/26 宝ヶ池 テングノメシガイ Trichoglossum hirsutum

テングノメシガイ (8)

テングノメシガイは漢字では「天狗の飯匙」と書き、英語では”Earth tongue (地球の舌)”というのだとか。

そう言われればそう見えてきそうです。

 

ここでそろそろいい時間になってきたので昼食にしました。

昼食のあと、最初に見つけたのはクサハツの仲間(9)(10)。

2015/07/26 宝ヶ池 クサハツ近縁種 Russula sp.

クサハツ近縁種 (9)

2015/07/26 宝ヶ池 クサハツ近縁種 Russula sp.

クサハツ近縁種の傘表面 (10)

大きさの比較用に100円玉を置いてみました。

傘の表面にひび割れ模様があるのも分かります。

このほか、この近辺ではヒイロタケPluteus variabilicolorなども見つかりました。

 

それからしばらくすると、比較的新鮮そうなクロチチダマシが目に留まりました(11)。

2015/07/26 宝ヶ池 クロチチダマシ Lactarius gerardii

クロチチダマシ (11)

クロチチダマシは傷つけると乳液が滴るチチタケ属の一種で、容易に認識できるような量の乳液が出てきます。

今回も、実際に傷つけて参加者の方々に見ていただきました(12)。

2015/07/26 宝ヶ池 チチタケダマシ Lactarius gerardii

クロチチダマシ乳液 (12)

写真でも、ひだの間に白い乳液の雫ができているのが分かると思います。

 

石垣の上では、アンズタケの仲間もちらほらと見られました(13)。

2015/07/26 宝ヶ池 アンズタケ属の一種 Cantharellus sp.

アンズタケ (広義) (13)

垂生し、互いに脈状に連結したひだが特徴的です。

子実体が乾燥していたこともあって独特の甘い匂いは強くなっていて、皆でその匂いを確認することができました。

 

また、石垣と反対側の池沿いにはヤマドリタケモドキが(14)。

2015/07/26 宝ヶ池 ヤマドリタケモドキ Boletus reticulatus

ヤマドリタケモドキ (14)

まだ幼菌なので傘の裏の管孔は菌糸に覆われており、白くのっぺりしています。

また、よく見ると柄には網目模様がはっきりと(15)。

2015/07/26 宝ヶ池 ヤマドリタケモドキ Boletus reticulatus

ヤマドリタケモドキの柄 (15)

夏の宝ヶ池で見られる食用きのこの代表格に無事会うことができました。

 

池をほぼ一周し、観察会も終わりに近づいたとき、個人的に「はじめまして」のきのこに出会いました。

ニワタケです(16)(17)。

2015/07/26 宝ヶ池 ニワタケ Tapinella atrotomentosa

ニワタケ (16)

2015/07/26 宝ヶ池 ニワタケ Tapinella atrotomentosa

ニワタケ裏面 (17)

実はイグチ目に属するきのこです。

ヤマドリタケモドキもニセショウロもみんなイグチ目の仲間なのです。

 

この他にも、ゴールするまでの間にカワウソタケ(18) やアイタケ(19)を見ることができました。

2015/07/26 宝ヶ池 カワウソタケInonotus mikadoi

カワウソタケ (18)

2015/07/26 宝ヶ池 アイタケ Russula virescens

アイタケ (19)

アイタケは食用だそうですが、おいしいのでしょうか?

 

このあと一旦解散して有志でカエンタケを探しに行きましたが見つけられず、道中にアカイボカサタケ(20)を見たのみで無念の撤退と相成りました。

2015/07/26 宝ヶ池 アカイボカサタケEntoloma quadratum

アカイボカサタケ (20)

橙赤色が美しい、イッポンシメジ属のきのこです。

 

こうしてこの宝ヶ池観察会はお開きとなりました。

今回のプチ観察会では、真夏のカラカラな気候にしては様々な、またあまり見たことのないきのこも見ることができ、とても楽しかったです。

きのこをあまり観察したことのない参加者も多かったようですが、十分に楽しんでもらえるような観察会だったと思います。

 

最後に、今回は非公式でしたが、実態としては観察会のようだったので、とりあえずListを作成することにしました。

参考までにご利用ください。

 

参加者の皆さん、暑い中お疲れさまでした!

 

(文/h.a., 写真/m.h., h.a. )

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