吉田山

10月15日、吉田山で有志の観察会を行いました。

今回は月例の観察会ではないにもかかわらず、見学希望の方も含めて総勢16人という新歓ばりの人数で山を巡視することに。

ところがあいにく雨はここ1週間降っておらず、見学希望の方々に面白いきのこを紹介することができるのか、やや不安な状況から歩き始めることになりました。

 

いざ歩きはじめると、ノウタケを皮切りにナガエノチャワンタケや古くなったニガクリタケ、またハナウロコタケ (1) などが見つかりました。

2016/10/15 吉田山 ハナウロコタケ Stereopsis burtianum

ハナウロコタケ (1)

しかしなかなか綺麗な「きのこの形をした」きのこは見つかりません。

しばらくしてやっと、ベニタケ属のアイバシロハツ (2) やテングタケ属のコテングタケモドキ (3) といった、有名な属の名前が分かるきのこが見られました。

2016/10/15 吉田山 アイバシロハツ Russula chloroides

アイバシロハツ (2)

2016/10/15 吉田山 コテングタケモドキ Amanita pseudoporphyria

コテングタケモドキ (3)

ここまでのきのこは少し小さめだったこともあり、見学者の方々はコテングタケモドキの大きさに驚かされていたようです。

これらのきのこを使い、ベニタケ属のきのこがきれいに縦に裂けないことや、テングタケ属の柄の基部は膨らんだり袋状になっていたりすることが多いということを確認してもらいました。

また、別の斜面にはサザナミイグチの幼菌も生えていました (4)。

2016/10/15 吉田山 サザナミイグチ Boletus subcinnamomeus

サザナミイグチ (4)

せっかくのイグチ属のきのこなので管孔を観察してもらいたかったのですが、残念ながらまだ若すぎです。

 

その後もアセタケ属やフウセンタケ属のきのこなどを観察し、属ごとの特徴を確認していきます。

そんな中、メンバーの一人が茂みから出てきて、色鮮やかなきのこを持ってきてくれました。

ハナガサイグチです (5)。

2016/10/15 吉田山 ハナガサイグチ Pulveroboletus auriflammeus

ハナガサイグチ (5)

ダイダイイグチとは異なり、青変性はありません。

秋の林内でこの色は映えますね。

 

続いて入った日当たりのよいエリアでは、テングツルタケ (6) やニオイドクツルタケ (7) といった、テングタケ属の大型きのこが姿を見せてくれました。

2016/10/15 吉田山 テングツルタケ Amanita ceciliae

テングツルタケ (6)

2016/10/15 吉田山 ニオイドクツルタケ Amanita oberwinklerana

ニオイドクツルタケ (7)

今回見つけたニオイドクツルタケの子実体は特に強い塩素臭が感じられました。

見学者の印象にもよく残ったのではないでしょうか。

この他、1回生のメンバーがカワムラフウセンタケも見つけてくれました (8)。

2016/10/15 吉田山 カワムラフウセンタケ Cortinarius purpurascens

カワムラフウセンタケ (8)

柄の表面だけでなく肉にも及ぶ美しい紫色と傘表面の褐色の対比はとても印象的です。

写真の子実体では、フウセンタケ属の大きな特徴の1つであるクモの巣膜の一部が観察できました。

 

その後は、メンバーの1人が離脱際に見つけてくれた古いカンゾウタケを観察したりしながら山頂の広場へと向かいます。

この一帯はアカマツの木が多く、期待通りチチアワタケ (9) やヌメリイグチ (10)、広義のカキシメジなどが生えていました。

2016/10/15 吉田山 チチアワタケ Suillus granulatus

チチアワタケ (9)

2016/10/15 吉田山 ヌメリイグチ Suillus luteus

ヌメリイグチ (10)

最後はホウロクタケなどの硬質菌を観察しながら下山し、吉田山一周を完了しました。

 

見学者の方々には少し時間を延長してしまって申し訳なかったですが、この時期に多いきのこだけでなく、イグチ類のきのこも見れたので、きのこのバリエーションとしてはそれなりの観察会になったと思います。

参加者の皆さま、お疲れ様でした。

 

 

京都市内某所

吉田山観察会の解散の後、別の場所できのこを探していたメンバーと会う機会がありました。

そのメンバーは、何やら見慣れない小さなきのこを手土産に持ってきてくれました。

ドングリキンカクキンというきのこだそうです (11)。

2016/10/15 京都市内 ドングリキンカクキン Ciboria batschiana

ドングリキンカクキン (11)

横の1cm玉のサイズから、とても小さいことが分かっていただけると思います。

ドングリを宿主として菌核にしてしまうきのこで、比較的見つかることは稀なのだそうです。

普段のきのこ観察会ではこのような小さなきのこが目に留まることは少ないかも知れませんが、視界に入らないような場所にもきのこの世界は広がっているんですね。

 

 

(文/h.a., 写真/m.h.)

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