大文字山

5月27日、京都大学の近くの山・大文字山にて新歓観察会を行いました。

といっても、まだ梅雨入りしていない現状ではきのこの発生数は限られています。

メンバーはきのこへの期待を抱きつつも、半ばハイキングのような気持ちで新入生たちとともに登山口に入りました。

 

登山口の一角では、ヒメカバイロタケやウラベニガサ属の一種が我々を出迎えてくれました。

ウラベニガサの仲間について説明し、新入生たちにその特徴について確認してもらおうとすると、すぐにきのこが折れてしまいました。

ウラベニガサの仲間は水分が多く、儚いきのこなのです。

 

また、少し湿った木陰には、ヒメスギタケが生えていました (1)。

ヒメスギタケ (1)

菌根菌がきのこをつくるにはまだ早い季節ですが、腐朽菌の面々は顔を出しています。

ほかにも、近くには「かつて真菌類に含まれていた」生き物も見つかりました。

いわゆる「粘菌」の仲間であるマンジュウドロホコリです (2)。

マンジュウドロホコリ (2)

この子実体はまだ若かったため見られなかったのですが、成熟すると中にチョコレート色の胞子が見られる生き物です。

マンジュウドロホコリの横にはコフキサルノコシカケ (広義) も生えており、それも併せて観察しました。

 

登山口を後にしていざ登り始めましたが、そこはまだ梅雨前、なかなかきのこは見つかりません。

昨年ウスタケの幼菌が見られたスポットに目を向けるも、まだその時期ではないようでした。

 

きのこのないまま千人塚まで来たところで、いったんお昼休憩を取りました。

この千人塚ではいくつかの木材腐朽菌を見ることができました。

まずはおなじみ、ヒイロタケ (3)。

ヒイロタケ (3)

赤くて目立つ、広葉樹の倒木などに見られるきのこです。

広葉樹があるところであればどこにでも見られるような気がします。

また、カミウロコタケという綺麗な色をした腐朽菌も見つかりました (4)。

カミウロコタケ (4)

お昼休憩を終え、大文字山の「大」の字 (火床) に向かって再び歩き始めます。

途中、昨年の観察会で大きなマツオウジが生えていた木を見に行ったのですが、そこにマツオウジの姿はなく、代わりに先客に採取された痕跡が残っていました。

悲しむメンバー達でしたが、その横で粘菌 (正確には変形菌) の仲間が姿を見せてくれました。

マメホコリのようです (5)。

マメホコリ (5)

こうした広義の菌類を眺めながら歩き、ようやく火床に到着します。

火床では休憩がてら京都市街を眺望し、疲れを癒しました。

下り道ではナヨタケの仲間やツガサルノコシカケ、ホウロクタケなどのきのこのほか、普通にその辺を歩くシカを目撃し、シカの居住範囲が広がっていることを実感しました。

 

急な下りを進んでいくと、ついに本日の大物、カンゾウタケが現れました (6)。

カンゾウタケ (6)

綺麗な上、かなり大きな子実体です。

カンゾウタケは写真のもののほかにも幾つか見つかり、採取していきました。

こうして最後に大物を観察し、満足して山を下りることができました。

 

また、最後の帰り道にはもち病菌に感染したツツジの葉も観察しました (7)。

もち病菌に感染したツツジの葉 (7)

きのこではないですが、ここにも真菌類が息づいているのですね。

 

そんなこんなで、5月の観察会はそれなりにきのこを観察できたと思います。

梅雨に入ってからは菌根性のきのこの種類も増えてくると思うので、楽しみにしたいと思います。

 

 

(文/h.a. 写真/m.h., h.a.)

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