7月17日、きのこじきではおなじみの宝ヶ池にて観察会を行いました。
池の周りを歩き始めてすぐに目に飛び込んできたのは、黄色が鮮やかなアンズタケ(広義)(1)。
きのこじきでは青変性のある「青いアンズタケ」がしばしば目撃されますが、ここのアンズタケは青くなりませんでした。
アンズタケはその後もいたるところに群生していました。
近くではクサハリタケ(2)も見つかりました。
手にとって嗅いで見ると独特の粉っぽい香りがします。裏側が針状になっているのも特徴です。
同じように傘の裏が針状になるケロウジ(3)も見つかりました。
他にもヒメコナカブリツルタケ(4)やアイタケ(5)といった夏のきのこが沿道をにぎわせています。
しかし、今回狙っていたヤマドリタケモドキは1本も見つけることができませんでした。
その代わりに多く見られたのはベニタケの仲間。ヤブレベニタケ(6)やチギレハツなど、10種類以上ものベニタケ属のきのこを見ることができました。
池を一周して戻ってきたら、丸い形をした腹菌類がいくつか生えていることに気付きました。
中を割ってみるとそれは一目瞭然。コツブタケでした(7)。
その名の通り、中には粒のような構造がたくさん入っています。
少し時間があったので、山道のほうにも足をのばしてみました。
ここでもアンズタケがちらほらと見られましたが、それ以外はあまりきのこが見当たりません。
最後にムラサキホウキタケモドキ(8)を見つけたところで観察会は終了としました。
今回も多くのきのこを観察できましたが、ヤマドリタケモドキを見られなかったのは残念でした。例年より少し発生が遅めになっているのでしょうか。
これからどんどん出てくることに期待したいですね。
(文/m.k. 写真/m.h.)